インフラエンジニアは、ITインフラ(ネットワークやサーバーなど)について広い知識・技術が求められる仕事です。
ITインフラの勉強は、その人自身に合った勉強方法がベストですが、そもそもどのような勉強方法があるのか知りたいと思う人も多いでしょう。
- インフラエンジニアにおすすめの勉強方法を知りたい
- インフラエンジニアにおすすめのWebサイトや本を知りたい
- ネットワークやサーバーについてどう勉強したら良いか知りたい
- インフラエンジニアにおすすめの資格や勉強会を知りたい
- プログラミングではなくインフラエンジニア向けのITスクールを知りたい
今回は、未経験・初心者・駆け出しインフラエンジニアで、上記のような疑問や悩みを持っている人に向けて、インフラエンジニアにおすすめの勉強方法を説明します。
目次
インフラエンジニアにおすすめの勉強方法20選【未経験・初心者・駆け出し向け】
インフラエンジニアにとって重要なITスキルは以下の2つになります。
- ネットワーク系の知識・技術
- サーバー系の知識・技術
この記事では、ネットワークやサーバーの知識・技術を身につけるために、以下のようなカテゴリで勉強方法20選を紹介していきます。
- Webサイト
- 本
- 実際に手を動かす
- 資格取得
- 勉強会
- オンライン学習サービス
- ITスクール
インフラエンジニアがWebサイトで勉強する方法4選【無料】
1. ネットワークエンジニアとして
ネットワークエンジニアとしては、ネットワークエンジニア向けの技術情報サイトです。
ネットワークの基礎から、CCNA対策、ネットワークエンジニアの仕事内容など、非常にボリュームがあります。
昔からあるWebサイトなので、最近のブログに見慣れている人にはやや見づらい部分もあるかもしれません。ですが、内容の濃さやボリュームは初心者から上級者まで読めるものになってます。
2. 3分間ネットワーキング
3分間ネットワーキングも昔からあるWebサイトで書籍も出てるほどの有名サイトです。
「博士」と「助手」が対話形式でネットワークについての知識を教えてくれます。
ネットワークの図解説明に「Adobe Flash」が多用されているのも特徴です。(ちなみに2020年末でAdobe Flashのサポートが終了するので、それ以降はFlashを使ったコンテンツは実質的に見れなくなりますね・・・。)
3. Qiita(キータ)
Qiitaは、日本最大級のプログラミング技術情報共有のユーザー投稿型のWebサイトです。
ユーザーは、良い記事には「LGTM(いいね!みたいなもの)」で評価し、気になる記事は「ストック」することできます。
プログラミングがメインですが、インフラエンジニアにとっても「Linux」「SQL」「クラウド技術」など、勉強になる情報がたくさんあります。
4. SlideShare(スライドシェア)
SlideShareは、世界最大級ビジネス向けSNS「LinkedIn」が提供する資料をスライドショー形式で公開できる無料サービスです。
例えば、これからはじめるインフラエンジニアという初心者向けのスライドは、浅く広い勉強になります。(プレゼン資料を作る参考にもなりますね。)
インフラエンジニアが本で勉強する方法3選
無料のWebサイトでも勉強はできますが、体系立ててまとまった本で勉強するほうが好きという人もいるでしょう。
本の購入費用はかかりますが、必要な知識を効率よく勉強したい人にはおすすめです。
1. インフラエンジニアの教科書
本書では、膨大なユーザーを抱えるあのLINEで、ITインフラの管理・運用を行っている現役エンジニアが、インフラエンジニアとはどういう仕事なのか?、どういう知識やスキルが求められるか?、インフラエンジニアになるにはどうすればいいか?など、わかりやすく解説されています。
インフラエンジニアに興味がある人も、現役インフラエンジニアにも参考になる1冊です。
実務経験をある程度積んだ人向けの「インフラエンジニアの教科書2 スキルアップに効く技術と知識」もあります。
2. ネットワーク超入門講座
本記事を書いている時点で第4版まで出版されている、ネットワーク入門書のベストセラーです。スイッチやルータなどのネットワーク機器をはじめ、企業で実際に使われるネットワークが体系的にやさしく解説されてます。
3. 絵で見てわかるITインフラの仕組み
この本では、ITインフラについて、本のタイトル通りに絵をたくさん使って、実務経験が浅い人にもイメージしやすいように解説されてます。
ITに関わる仕事を始めてから5年目くらいまでのエンジニア向け(インフラ担当、アプリ開発、DB管理者など)向けの本です
ITインフラ全般をミクロからマクロの両方の視点で学びたいという方におすすめの1冊です。
インフラエンジニアが実際に手を動かして勉強する方法2選【無料】
インフラエンジニアをはじめITエンジニアは勉強する姿勢が求められます。・・・とは言っても勉強が嫌いな人もたくさんいるでしょう。
勉強嫌いな人におすすめなのが「実際に手を動かして学ぶ」ことです。
プログラミングと同じで、実際に手を動かしてネットワークのコマンドや、Linuxの構築をしたりするのはとても面白いものです。本よりも実践的な技術が学べますし、自己アピールの材料としても多いに利用できますよ。
1. ネットワーク(エミュレータでコマンドを打つ)
ネットワークの勉強をするには、シスコの実機(スイッチやルーター)を触るのが理想ですが、独学の場合は自宅にスペースも必要ですし、お金もかかります。
そこでおすすめなのが「エミュレータ」です。エミュレータとは実機を模倣したソフトのことで、簡単に言うと、PC上でスイッチやルーターを動作させることができてしまうソフトです。
PC上でPSなどのゲームが遊べてしまうエミュレータをイメージすると分かりやすいですよ。
ネットワーク機器のエミュレータとして代表的なものは、「パケットトレーサー」や「GNS3」があります。パケットトレーサーはシスコ公式のソフトなのでCCNAの勉強には非常に役に立ちます。
ネットワークの構築や設定をしたい人は、実際にエミュレータを実際にダウンロードして動かしてみましょう。パケットトレーサーのダウンロード方法については、パケットトレーサー(Packet Tracer)のダウンロード方法(Windows・Mac)で詳しく解説してます。
2. サーバー(Linuxサーバーの構築)
サーバーの勉強には、Linuxサーバーを構築してみることがおすすめです。
ネットワークのエミュレータと同様に、自分のPCとは別にサーバー構築用のコンピューターを用意する必要はありません。無料のソフトでPC上に仮想的なサーバー(仮想マシン)を構築することができます。
上記のようなPC内に仮想環境が作れるソフトを「仮想化ソフト」と言います。代表的なソフトは「Vmware」や「VirtualBox」です。
また、LinuxのOSは数多くありますが、無料で利用できる代表的なOSは「CentOS」や「Ubuntu」です。
仮想マシンの構築をするためのソフトやOSの組み合わせは悩むところですが、これからサーバーを勉強する人は「VirtualBox + CentOS」の組み合わせをおすすめします。(私は、この組み合わせでLPICの勉強をして無事に合格できました。)
インフラエンジニアが資格取得で勉強する方法2選
1. シスコ技術者認定(CCNA)
シスコ技術者認定は、ネットワークの基礎やシスコ機器を扱う技術力を証明する国際的な資格です。
シスコ技術者認定の中でも、CCNAはネットワークエンジニアやネットワーク機器を扱う仕事の人にとっては、「運転免許証」や「登竜門」とも呼ばれる資格で、就職・転職、昇進において評価する企業が多いです。
CCNAは2020年2月に大きな改定があり、従来より範囲が広くなり、難易度も上がったと言われます。詳しくは【CCNA大幅改定!】改定後の内容・試験範囲・受験料・勉強方法などを紹介で解説してます。
2. Linux技術者認定(LPIC Level1 / LinuC Level1)
Linux技術者認定は、世界中のサーバーで利用されているOSであるLinuxの技術力を証明するの資格です。
サーバーエンジニアを目指す人や、サーバーの知識・技術をつけたい人におすすめの資格です。
国際的な資格であるLPICと、日本市場向けの作られたLinuCがあります。どちらもLevel1~Level3までのコースがあり、Level1→Level2→Level3の順番で受験する必要があり、いきなりLevel2やLevel3を受験することはできません。
LPICは「LPIC1-1」「LPIC1-2」のように、別日で2回に分けて合格することにより資格取得することができます。(LinuCも同じ)
インフラエンジニアが勉強会に参加して勉強する方法2選
1. connpass(コンパス)
connpassとは「エンジニアをつなぐIT勉強会支援プラットフォーム」です。
エンジニア向けの勉強会やセミナーなどのイベント開催・参加が無料で行えるWebサービスです。
複数のイベントを、1つにまとめるグループ機能があったり、TwitterやFacebookと連携すると、友人・知人エンジニアがイベントを公開したり参加したときに知らせてくれる機能もあります。
2. TECHPLAY(テックプレイ)
TECHPLAY は、IT勉強会・セミナーを簡単に探せるWebサービスです。
点在している技術勉強会、セミナー情報がまとめて掲載されており、技術用語・地域・開催日時などの条件から興味のある勉強会を簡単に探せます。
インフラエンジニアがオンライン学習サービスで勉強する方法4選【一部無料】
1. Udemy(ユーデミー)
Udemyは、世界最大級のオンライン学習プラットフォームで、世界中の学びたい人と教えたい人をオンラインでつなぐ学習サービスです。日本ではベネッセが事業パートナーとして提携しています。
IT、プログラミング、Excelのコースをはじめとして、約10万のコース、約4万人の講師、約3500万人の受講生が学んでいます。
わりとお値段が高い講座が多く、1講座あたり数千円~2万円台くらいが相場のようですが、その分クオリティも高いです。ここでは、インフラエンジニアにおすすめなコースを2つ紹介します。(どちらもベストセラーの講座)
2. Schoo(スクー)
Schoo は、4,600以上の動画教材でITをはじめ、ビジネス・お金・健康などの知識・スキル・考え方を学べるオンライン学習サービスです。生放送授業もあり、先生や受講生同士でリアルタイムなコミュニケーションや投稿をすることができます。
インフラエンジニアに役立つカテゴリとしては以下のようなものがあります。
- IT資格(CCNA / LPIC LinuC)
- ITインフラ技術(ネットワーク / サーバー / Linux / セキュリティ / データベース / AWS など)
- オフィススキル(Excel / PowerPoint / VBA / 資料作成 など)
3. Progate(プロゲート)
Progate(プロゲート)は、プログラミングの基礎を学べるオンラインのプログラミング学習サービスです。
無料会員だと一部のコースしか利用できませんが、月額¥980(税別)で全てのコースが使えるシンプルな料金プランです。
WEB系や開発系のエンジニア向けのコースが多いですが、AWSやAzureなどのクラウドサービスや、仮想化ソフトを扱うときに、「Command Line」「SQL」「Python」などのプログラミングやデータベース言語の知識があると役に立ちます。また、ブログで技術系の記事を発信したい場合も「HTML&CSS」の知識があると便利でしょう。
4. ドットインストール
ドットインストールは、オンライン動画(3分動画)で学べるプログラミング学習サービスです。
プロゲートと同じく、無料会員だと一部の動画しか利用できませんが、月額¥980(税別)で全てのコースが使えるシンプルな料金プランです。
インフラエンジニアにとっては、プロゲートよりもカバーしている分野が広く、以下のようなコースを勉強すると役に立つでしょう。
- サーバー環境を作れるようになろう
- データベースを学ぼう
- エディタ(Vim / Emacs / 正規表現)
- AWS / Vagrant / Docker / Ansible / Excel VBA
- シェルスクリプト入門
インフラエンジニアがITスクールで勉強する方法3選【就活 / 転職も同時並行OK】【一部無料】
プログラミングスクールのように、インフラエンジニア向けのITスクールで勉強する方法を紹介します。
Webサイト、本、資格対策で勉強するのも良いですが、未経験からインフラエンジニアとして活躍するには、資格取得 / 勉強と就活 / 転職活動を同時に進めるのが効率的です。
インフラエンジニア向けのITスクールの中には、CCNAの資格取得を目的とする以外にも、インフラエンジニアに現場で必要とされる知識から就職まで、プロのサポートを受けながら、並行して進めることができるITスクールもあります。
スクールという環境に飛び込んで、受講生たちと切磋琢磨し合うことができるので勉強嫌いな人にもおすすめです。IT業界未経験という方も、資格取得から内定を獲得できるまで優しくサポートしてくれるので安心です。
1. リナックスアカデミー
リナックスアカデミー はITに特化したスクールです。約15年間に渡り、一番勉強がしやすく技術が習得できると言われる少人数のクラス制授業で初心者でも約4週間で資格取得ができるカリキュラムが組まれてます。
オンライント学習で授業内容を補講できるなど、インフラエンジニアになるための最初の一歩をスムーズに踏み出せる環境が用意されているのが特徴のスクールです。
場所は新宿・横浜・銀座・名古屋・大阪になりますが、ほぼすべての研修でオンライン受講も可能です。興味のある人は、まずは無料の個別カウンセリングを受けることをおすすめします。
2. ネットビジョンアカデミー
ネットビジョンアカデミー は、ネットワークエンジニア育成に特化したITスクールです。未経験から正社員のITインフラエンジニアとして就業できるように、ネットワークエンジニア養成研修を経て、就職活動までサポートしてくれます。
講師は現役のエンジニアで、CCNA対策や、現場で求められる知識・技術を実際のIT機器を使いながら指導してくれます。
地方に在住しているけど、上京してエンジニアを目指したい人向けのプラン31歳までなら【受講費無料】【家賃最大2カ月分無料】の就業支援型スクール も用意されてます。
3. ウズウズカレッジ CCNAコース
ウズウズカレッジ【CCNAコース】 は未経験からインフラエンジニアを目指す人を対象としたITスクールです。
UZUZ(ウズウズ)では、スタート以来、20代若者向けの就職サポートを提供していて、その就職サポート実績は1.8万人以上にのぼります。そのため、ITスキルだけでなく、就職支援でもプロのキャリアアドバイザーが万全のサポートを行ってくれます。
YouTubeでも、チャンネル登録者数2万人の「UZUZ就活チャンネル」で、CCNA学習コンテンツの一部が公開されてますので気になった方はチェックしてみると良いでしょう。
まとめ
- インフラエンジニアに大事なITスキルは「ネットワーク系」と「サーバー系」
- Webサイト、本、資格取得、オンライン学習サービス、勉強会など、ITスクールなど、色々な勉強方法がある
- 未経験から短期間でインフラエンジニアを目指すなら勉強・就活/転職活動が同時並行でできるITスクールがおすすめ