ネットワークトポロジーとは?スター型などの種類について解説

CCNAやネットワークの勉強をしていると「トポロジー」という用語が出てきます。

簡単に言うと「ネットワークの形」のことです。

今回は、このネットワークトポロジーについて説明します。

ネットワークトポロジーとは

ネットワークトポロジーとは簡単に言うと「ネットワークの形」です。
「ネットワークの接続形態」とか「ネットワーク構成」と表現したりもします。

以下の図のように、コンピュータやネットワーク機器同士を線でつないでイメージしやすくしたものです。

ネットワークトポロジー

Wikipediaより引用

ネットワークトポロジーの種類

バス型トポロジーとは

バス型トポロジーは、ネットワーク上の全ての機器を1本のケーブル(同軸ケーブルまたはRJ45ケーブル)に接続したものです。

  • バス型トポロジーのメリット
    レイアウトがシンプルで、すべてのデバイスを1本のケーブルで接続できるため、小規模なネットワークに向いたコスパの高いネットワークです。
    また、必要に応じて、追加のケーブルをつなぐことにより、より多くのノード(PCやネットワーク機器)を簡単に追加できます。
  • バス型トポロジーのデメリット

    ケーブル断線などの障害が発生すると、ケーブルに接続しているネットワーク全体がダウンします。またノードを追加するたびに伝送速度が低下します。
    さらに、データは「半二重」であるため、同時に2つの反対方向に送信することはできません。
    そのため、バス型トポロジーは大量のデータ通信が必要な大規模ネットワークには向いてません。

バス型トポロジーのまとめ
  • ノード全てが1本のケーブルにつながったネットワーク。
  • 安価で構築できてコスパは良い。
  • ケーブルに障害が起きると全体がダウンしてしまう古いタイプのネットワーク。

スター型トポロジーとは(星型・車輪型)

スター型トポロジーは、1つのネットワーク機器(ハブやスイッチ)に複数のノードが接続されたネットワークのことです。
自転車の車輪や星型のような形をしているので車輪型、またはスター型トポロジーと呼びます。
一般的な家庭でのネットワークにも使われている最も一般的なLAN形態です。

  • スター型トポロジーのメリット
    ネットワークの構成がシンプルなため、全体を管理しやすくなります。
    比較的少ないケーブルでネットワークを構築でき、デバイスの追加や変更、削除もしやすいです。
    デバイスの追加、削除、変更の際には、ネットワーク全体をオフラインにすることなく対応できます。

    中央ハブに接続された各ノードは独立しているため、どれか1つがダウンしても残りのネットワークは影響を受けることなく動作します。
    障害が発生している場所を簡単に特定できるため安定性も高いです。

  • スター型トポロジーのデメリット

    中央のハブがダウンすると、残りの全てのノードにネットワーク障害が発生します。
    ネットワークの全体的なパフォーマンスは、中央ハブの構成と技術的な仕様によっても制限されるため、スター型トポロジの設定と運用にはコストがかかります。

スター型トポロジーのまとめ
  • 中央ハブに複数ノードが接続されたネットワーク
  • 最もポピュラーなネットワーク形態
  • 中央の通信機器がダウンするとノード全体に影響が出る。

リング型トポロジーとは(環形)

リング型トポロジーとは、名前の通りノードがリング型に配置されたネットワーク形態です。
リング型トポロジのネットワークは半二重であり、データは一方向にしか移動しません。

リング型トポロジにもう一つリングを加えたデュアルリング型トポロジーと呼ばれるネットワーク形態があります。
デュアルリング型トポロジーのネットワークは全二重であり、両方向にデータが移動できます。

バス型トポロジーと同様、リング型トポロジ、デュアルリング型トポロジーとも現在では見ることのない古いタイプのネットワークです。

  • リング型トポロジーのメリット
    パケットの衝突のリスクが軽減され、エラーなしでデータを損失することなく確実に受信できます。
  • リング型トポロジーのデメリット

    リング型トポロジーは、どこか一つでも障害が発生するとネットワーク全体がダウンします。
    新たにデバイスを追加すると、全体的な通信遅延の原因となる可能性があります。

スター型トポロジーのまとめ
  • リング型に接続されたネットワークで、デュアルリング型もある。
  • バス型トポロジーと同様、どれか一つのノード障害でネットワーク全体に影響があり、古いタイプのネットワーク形態である。

メッシュ型トポロジーとは

メッシュ型トポロジーとは、ノード同士が相互に接続されたネットワーク形態です。
特に全てのノードが相互接続されたものをフルメッシュ型トポロジーと呼びます。

  • メッシュ型トポロジーのメリット
    ノード間が相互に接続されているので、どれか一つのノードに障害が発生した場合でも継続して通信することができ、高い信頼性と安定性があります。
  • メッシュ型トポロジーのデメリット

    ノード間を相互接続するので、ネットワークの構築により多くのケーブルや手間、コストがかかります。

メッシュ型トポロジーのまとめ
  • ノード同士が相互に接続されたネットワークで障害に強く安定している。
  • ネットワークの構築に手間やコストがかかる。

まとめ

  • ネットワークトポロジーとはネットワークの接続形態を線で結んだ形やイメージ図のことである。
  • 代表的なトポロジーには、バス型、スター型、リング型、メッシュ型などがある。
  • 家庭でも使われている最もポピュラーなトポロジーはスター型である。