Power Automateを使った自動化として、Excel Onlineで行の取得をする方法について説明します。
- Power Automateで自動化をやってみたい
- Power Automateの使い方を知りたい
- Power AutomateでExcel Onlineの作業を自動化する方法が知りたい
目次
【Power Automate】Excel Onlineで行の取得をする方法
事前準備
今回の自動化フローで利用するサービスは以下です。
- マイクロソフトのアカウント(無料でOK)
- Power Automate
- Excel Online
Power Automateで自動化するフロー
今回は、Power Automateのクラウドフローで以下のフローを自動化します。
- トリガー:都道府県名のテキストを入力する。
- アクション:あらかじめ用意したExcel Onlineのデータから行の取得を行う。(都道府県名に一致した最初の行)
【Power Automate】Excel Onlineで行の取得をするフローの作り方
- Excel Onlineで利用するサンプルデータを作成
今回の自動化フローで利用するサンプルデータを作りましょう。
色んなサイトがありますが、ここでは なんちゃって個人情報 というサイトを利用します。サイトにアクセス後、出力形式を「CSV」に(❶)、出力数を適当な件数に設定後(❷)、「なんちゃって生成」(❸)というボタンをクリックします。
画面を下にスクロールすると「オプション」があります。ここでで好きなデータを選択できます。 - 保存時のファイル名を変更
デフォルトだと保存時のファイル名が「dummy.cgi」となってしまいますので「dummy.csv」と変更します。
- CSVデータをExcel Onlineに貼り付け
1~2で作成したCSVデータをExcel Onlineに貼り付けます。
- 表をテーブルに変換する
ここでひと手間いるのですが、Power AutomateでExcel Onlineのデータを操作するためには「テーブル」に変換する必要があります。
メニュー「ホーム」(❶)から「テーブルとして書式設定」を選び(❷)、好きなテーブルのデザインを選びます。(❸)
この「テーブル」という書式設定にすることで、Power Automateからデータ操作が出来ます。 - Power Automateでフロー作成
ここからはPower Automateで作業します。Power Automateトップページの左メニューから「作成」をクリック(❶)、「自動化したクラウドフロー」をクリック(❷)すると、「自動化したクラウドフローを構築する」というウィンドウが表示されます。フロー名とトリガーは後から選択できるので、ここでは「スキップ」をクリックします。(❸)
- Power Automateでトリガーを選ぶ
まずはPower Automateのトリガーを選びます。
「トリガー」タブが選択された状態(❶)で、「手動でフローをトリガーします(モバイルのFlowボタン)」(❷)をクリックします。 - 「手動でフローをトリガーします」から「テキスト」を選ぶ
「入力の追加」をクリック(❶)し、「テキスト」をクリック(❷)すると、テキストボックス入力の画面が表示されます。(❸)
- テキストボックスの編集
「入力を指定してください」という文を「都道府県名を指定してください」という文に変更します。(❶)
これでトリガーの作成は完了です!
次に、アクションを作成していきましょう。「新しいステップ」をクリックします。(❷) - Excel Online「行の取得」を選ぶ
上図のようなウィンドウが表示されます。
テキストボックスに「Excel」と入力(❶)すると、コネクタ名にExcelを含むものがフィルターされますので、「アクション」タブ内に表示される「行の取得(Excel Online(One Drive))」をクリックします。(❷)
※Excel Online(Business)と似たようなコネクタがありますが、これはプレミアム機能です。 - Excel Online 行の取得:ファイルやデータの設定
いよいよ、Power Automateで自動化しているぞ!という感じの操作になってきます。
「行の取得」に表示されたメニューから、Excel Onlineと連携していきます。
まずは、One Drive 上の「ファイル」を選びます。右にあるフォルダマークをクリックして、One Driveに格納されたExcelファイルを選択することができます。(❶)(Excelファイルのパスが分かっている場合は、One Driveのトップを/(ルート)として、パスを直接入力してもOKです。)
ファイル選択がうまくいけば、「テーブル」の選択ができるようになります。(❷)
「キー列」は、「都道府県」の列を選びます。(❸)「キー値」はトリガーとして設定した「入力」を選びます。(❹ ❺)
- フローの保存
ここで今まで作成したフローを保存しましょう。
「保存」ボタンをクリックします。(❶)
フロー名を決めてなかった場合は、保存と同時にでフロー名も自動で設定されます。 - フローのテスト
フローがちゃんと動作するか「テスト」をしてみましょう。右上にある「テスト」ボタンをクリック(❶)、フローのテストは「手動」を選択して(❷)、「テスト」をクリックします。(❸)
「フローの実行」がスタートしますので、「入力」に「東京都」と入力(❹)して、「フローの実行」をクリックします。(❺) - フロー実行結果の確認
フローが正常に完了すると、上図のようなウィンドウが表示されますので「完了」を押します。
- フロー実行結果の確認(詳細結果)
フロー完了後の画面で「行の取得」のウィンドウを展開してみましょう。「入力(=トリガー=テキスト入力)」(❶)に対する「出力(=アクション=行の取得)」(❷)のフロー結果を確認することができます。
Power Automateのおすすめ本
「はじめてのPower Automate Desktop」は、無料で使えるPower Automate Desktopの入門書です。基本と実用例がしっかり載った、業務自動化の第一歩になる本です。本書ではよく使うExcelやWeb操作の自動化や連携などを中心に、幅広い機能について解説されています。
まとめ
今回は、Power AutomateでExcel Onlineの行の取得を自動化する方法について解説しました。
これを応用すれば、Outlookメールの本文内に、Excel Onlineで取得したデータを挿入する、というようなことも出来ます。